Wood Frog Tadpoles

Wood Frog Tadpoles

ウッドフロッグ(北米アカガエル)のオタマジャクシ。「ウッド」とは森という意味。毎年3月中旬から4月にかけて雪解けが終わる頃に森から現れ、森の中にあるバーナルプール(春の池:春になると現れ夏の終わりには無くなる水たまり)と呼ばれる池で壮大なカエルのパーティーが開かれます(写真中2枚)。昼間から大合唱で人間が来てもお構いなしです。ウッドフロッグの繁殖が始まると、そろそろ春だなぁと感じます。一番上と下の写真は今年(2022)4月24日のもので、すごい数のオタマジャクシがなんだか楽しそうに動き回っていました。一番下の写真の黒い帯が全部オタマジャクシですからすごい数です。一見カワイイオタマジャクシですが、この子たちは水生植物、枯れ葉、コケや藻だけでなく死んだ家族、親戚、友達(他のオタマジャクシたち)も旺盛に食べます。また、同じ池に産卵しにくる他の両生類の卵までも食べてしまうどう猛さも兼ね備えているのです。

僕の研究室で実験を行い、1)植物食のみ、2)動物食のみ、3)植物+動物食、それぞれのグループで育てたオタマジャクシの成長と発達を比較したところ、植物+動物食のオタマジャクシが一番成長も発達も早いということが分かりました*。どうりでこの子たちは動物たんぱく質を積極的に摂取するわけですね。

*Chuirazzi, C, Ocampo, M and MK Takahashi. 2021. Influence of prey diet quality on predator-induced traits in wood frog tadpoles (Lithobates sylvaticus). Amphibia-Reptilia 42: 1-11.