地球上の野生動物が占める割合は4%

地球上の野生動物が占める割合は4%

今週から授業や委員会の仕事が始まり、忙しくなりました。ペンシルベニアの冬はどんよりとした寒い日が続きます。横浜の気候が恋しい…。

今セメスターは2つの授業を担当しています。1つはIntegrated Perspectivesというカテゴリーのコースで、宗教学者の友人と共に教えている「瞑想:宗教と科学(Meditation: Religion and Science)」。もう1つが生物学専攻の3・4年生のを対象に、昨年出版された「大絶滅は、また起きるのか?」の本をもとに新しく作った「大絶滅(Mass Extinctions)」という授業科目です。

先日大絶滅の授業の準備でBBC製作の「Extinction The Facts」というドキュメンタリーを見たのですが、その中で興味深い統計が紹介されていました。

地球上の哺乳類の総重量のうち人間が占めるのが36%。家畜が60%。そして残りの4%が野生動物です。アメリカでも日本でもシカが増えて困っている人も多いですが、そのシカやイノシシやキリンやゾウやシマウマやトラや…それら地球上にたくさんいる哺乳類たちの総重量がたったの4%だというのです。

「ちょっと極端すぎない?」と思い、出典元の論文を探し読んでみると、本当にそうでした。さすがBBC。論文の数字をもとに僕が作成した図が上のものです。

地球上には6400種ほどの哺乳類がいると科学者は推定しています。そのうちの1種に過ぎない人間。その人間と人間が利用するための哺乳類動物(主にウシとブタ)の総重量が96%。人間と家畜が多すぎなのに加え、搾取や生息地の破壊の結果、野生動物が減ってしまったことも統計は物語っているのです。

来週の授業ではこのドキュメンタリーを見てディスカッションをする予定です。学生からはいったいどんな意見がでるのでしょう?!

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