チャプレンと会う

チャプレンと会う

二日前の日曜からアメリカでは夏時間が終わり、日本との時差が13時間から14時間に開きました。貴重な朝の1時間もうけた気分で嬉しい反面、夕方5時には日が暮れるので走るのにライト持参です。

今日は大学に7時過ぎ、少し早く着き、ブログを書いています。

チャプレンとは教会の牧師のことですが、当大学にも教会があり、また様々な宗教的バックグランドの学生をサポートする役割を担う牧師さんがいます。

その彼から数週間前にメールがあり、是非会って話がしたいというので、昨日の月曜の朝時間をみつけて教会の彼のオフィスを訪ねました。

教会の裏手には樹木が茂りなんとも贅沢。

彼が僕に会いたいという理由は、彼の良く知るイスラム教の学生が僕の研究室の学生でもあり、今年の夏に日本にて2か月を一緒に共にした学生の一人ですが、彼が僕のことをすごく褒めるので(苦笑)、というのが一つ。夏の研究合宿中は5時に起きほぼ毎日三人で坐禅を30分してましたから。それをやり通したまだ若い学生の彼、イスラム教を誠心誠意尽くして信仰している彼をすごく尊敬していますが、お互い尊敬しあう良い関係というところでしょうか。

2つ目は、春学期に宗教学部の先生と共同で教える瞑想の授業に興味を持ったから。この授業は去年から教えていますが、(自分で言うのもなんですが)人気の授業であっという間に登録がうまってしまいます。

そして、3つめは、僕が副学長の選定委員の一人だから、と言うものでした。この副学長のポジションは主にDE&I(ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン)を担うもので、選定には宗教の多様性をきちんと理解している人材を是非、という思いからだったようです。

一時間ほど教会の外のベンチでお話しました。前に少し話した時もそう思いましたが、本来すごくシャイな人なんだな、という印象を今回も受けました。だからこそ人の痛みを分かる感受性を持ち合わせているのかもしれません。

彼はなかなか僕の目をしっかり見て話をすることがありませんでした。恥ずかしがり屋であるため少し居心地が悪かったのか、僕の顔に何かがついていて会話に集中できなかったのか。とにかく、彼の言葉には体温と体重が乗っていないのです。DE&Iに関する知識は豊富で単語も難しいのがたくさんでてきましたが、それがフワフワと軽く流れていってしまう。そんな印象を受けました。

小泉進次郎氏がこだわる「言葉に体温と体重を乗せて話す」、ということ。特に小泉さんのことを応援しているわけではありませんが、ここに関してはさすがだなと思います。会話とは言葉以外の部分が大半を占めると言われます。そしてそれを支持する研究結果もでています。

体温と体重。まさに言葉以外の大事なところ。

副学長の選定において僕がこだわるところは、留学生とインターナショナルファカルティ(外国籍の先生)へのサポート。そして、異なる宗教のバックグランドを持つ学生のサポートの大切さに今回気付かされました。アクセントのある英語に体温と体重を乗せ、ここをどうアピールできるのかが課題です。

教会からの帰り道、アドミッションオフィスの前を通るとまだ菊とパンプキンがきれいに並んでました。

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