アメリカのクリの木は復活できるのか?
おはようございます。今朝は久しぶりにキャンパス内に植えられたアメリカグリの様子を見に行ってきました。
アメリカグリはアメリカ原産のクリの木で、日本のクリとも近い種類です。
かつてはアパラチア山脈を中心にアメリカ東部に広く分布していたのが、チュウゴクから輸入されたクリの木についてきたクリ胴枯病原菌が広がり、抵抗力のないアメリカグリは壊滅状態におちいってしまいました。
アメリカグリは30メートル、胴回りが3メートルにもなる大きな木です。栗の実は多くの動物のエサとなりました。日本でいったらブナの木が壊滅状態になるようなものでしょうか。
そのショックは大きく、有志が集り1983年にアメリカグリ財団を立ち上げ、アメリカグリの復活を成し遂げようと活動しています。こうした経緯でアメリカグリ財団と共同で当大学のキャンパスにもアメリカグリが植樹されたのでした。
ただし、植樹されたアメリカグリは、病気に耐性のあるチュウゴク原産のクリの木とのハイブリッドをさらにアメリカグリに戻し交雑して作られた品種で、いわば75%アメリカ産、25%中国産のクリの木です。そうすることで、中国産のクリの木の耐性をもった、クリの木を増やそうとしているのです。
地道な努力が続いていますが、絶滅を心配される種のほとんどが保全の対象になることなく減り続けているので、アメリカグリは優遇されている方ですね。
という今日は少し硬い話でした。ポチからは「何だか良く分からなかった」と一言。苦笑。
― 瑞樹